セグメントの仕様

セグメントの作成を行うためには、まずセグメントの「仕様」を理解することが必須となります。正しく理解を行わないと、想定した条件とは違うセグメントを作成してしまう可能性があります。まずは仕様を理解した上で、セグメントの作成方法に進みましょう。

セグメントの3つの単位

セグメントの作成画面を選ぶと「ユーザーセグメント」「セッションセグメント」「イベントセグメント」という3つの選択肢が出てきます(おすすめのセグメントは別途説明いたします)。まずこの画面で正しいタイプを選ぶ必要があります。

それぞれどのように違うのか?ユーザーの動きを例に考えてみましょう。

ユーザーAさんが以下の行動を行いました。

行動回数閲覧ページ
1回目の訪問ページA⇒ページB⇒ページC⇒資料Xをダウンロード
2回目の訪問ページA⇒ページC⇒資料Yをダウンロード

この時、Googleアナリティクスには7個のイベントが送信されています。

  1. 1回目の訪問のページA閲覧
  2. 1回目の訪問のページB閲覧
  3. 1回目の訪問のページC閲覧
  4. 1回目の訪問の資料Xダウンロード
  5. 2回目の訪問のページA閲覧
  6. 2回目の訪問のページC閲覧
  7. 2回目の訪問の資料Y閲覧

この時に「資料Xをダウンロードした」という条件でデータを抽出したいとしましょう。タイプを「イベントセグメント」「セッションセグメント」「ユーザーセグメント」のどれを選ぶかで結果が変わってきます。

上の図を少し変形させてみました。

ユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーA
訪問1訪問1訪問1訪問1訪問2訪問2訪問2
ページAページBページC資料XページAページC資料Y
1列ごとに1つのヒット送信となっています

このときに「イベントセグメント」を選んで「資料Xをダウンロードした」という条件を設定すると

該当イベントが発生したヒットのデータのみを抽出します。

ユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーA
訪問1訪問1訪問1訪問1訪問2訪問2訪問2
ページAページBページC資料XページAページC資料Y
該当イベントが発生したヒットだけが抽出対象

従って絞り込んだデータは、ユーザー数=1 セッション数=1 イベント回数=1 となります。

次に「セッションセグメント」を選んで「資料Xをダウンロードした」という条件を設定すると

該当イベントが発生したセッションのデータを抽出します。

ユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーA
訪問1訪問1訪問1訪問1訪問2訪問2訪問2
ページAページBページC資料XページAページC資料Y
該当イベントが発生したヒットと同じ訪問(訪問1)のデータも抽出対象

従って絞り込んだデータは、ユーザー数=1 セッション数=1 イベント回数=4 となります。

最後に「ユーザーセグメント」を選んで「資料Xをダウンロードした」という条件を設定すると

該当イベントが発生したセッションのデータを抽出します。

ユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーAユーザーA
訪問1訪問1訪問1訪問1訪問2訪問2訪問2
ページAページBページC資料XページAページC資料Y
該当イベントが発生したヒットと同じユーザー(ユーザーA)のデータも抽出対象

従って絞り込んだデータは、ユーザー数=1 セッション数=2 イベント回数=7 となります。

このように設定するタイプによって得られる結果が変わるので注意をしましょう。

・該当条件の件数を数えたい場合は「イベント」(例:特定のページで特定のアクションをした回数など)
・該当する条件の訪問内の行動もあわせて見たい場合は「セッション」(例:特定の流入元から流入したセッションの閲覧ページを見たいなど)
・該当する条件のユーザー全体の動きを見たい場合は「ユーザー」(例:購入回数が3回以上のユーザーの閲覧ページランキング)

を選ぶと良いでしょう。

その他、セグメントに関する仕様

セグメントに関しては以下の仕様が存在します。

  • 作成したセグメントは過去データに対しても反映が出来ます。
  • 1つの探索レポートで作成出来る最大のセグメント件数は10件までになります(新たに探索レポートを作れば、新規にセグメントは作成できます)。
  • レポートに同時反映出来るセグメントは最大4つです。
  • 1つの探索レポートで作成したセグメントを別の探索レポートでは利用することができません。同じセグメントでも再作成が必要となります。 2024年10月よりセグメントの共有機能が用意されました。

仕様を理解したところで、セグメントの作成方法に進みましょう。

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