「コホート」の概要
特定の条件を満たしたユーザーが、その後再度アクションを起こしているのかを表示します。例えば先週新規に訪れたユーザーの内、何人が今週も戻ってきたかなどを把握することが可能です。
関連公式ヘルプ
コホート形式の設定項目
コホート形式では、まず最初に「登録条件」と「リピートの条件」を決める必要があります。
登録条件
「登録条件」とはどういった条件のユーザーを登録するかという設定になります。デフォルトでは「初回接触(ユーザー獲得日)」が選択されており、これは該当期間に初めてサイトに訪れたユーザーを意味します。他にも以下のユーザーの抽出方法があります。
項目名 | 意味 |
---|---|
初回接触(ユーザー獲得日) | 該当期間に初めてサイトやアプリに訪れたユーザー(サイトで取得しているUserIDは考慮せず、Cookieで判断)。リピーターなどは含まれず。 |
すべてのイベント | 該当期間に何かしらのイベント(サイト訪問やページ閲覧など)が発生したユーザー。サイトやアプリを訪れたユーザー全員が対象になります。集計期間中に複数回発生した場合は、期間の1回目の日付が対象になります。 |
すべてのトランザクション | 該当期間に購入を行ったユーザー。集計期間中に複数回発生した場合は、期間の1回目の日付が対象になります。 |
すべてのコンバージョン | 該当期間に設定しているコンバージョンのうちいずれかを達成したユーザー。ここでは特定のコンバージョンのみを設定することはできません。集計期間中に複数回発生した場合は、期間の1回目の日付が対象になります。 |
その他 | サイトで取得しているイベントの一覧が出てきます。選択をすると該当期間に、該当イベントが発生したユーザーが抽出されます。集計期間中に複数回発生した場合は、期間の1回目の日付が対象になります。 |
その後のユーザー行動を見たいユーザー群を選択しましょう。
リピートの条件
登録されたユーザー群が、どういう状態を満たしたら「リピート」になったかを決めることができます。設定出来る条件は、「登録条件」と同じ項目が利用できます(「初回接触(ユーザー獲得日)」除く)。「すべてのイベント」を選択すれば、登録されたユーザー群がサイトに再来訪すればその時点でリピートという扱いになります。
コホートの粒度
表示する期間の細かさを選択できます。「毎日」「毎週」「毎月」が用意されており、選んだ内容によって行列の細かさが決まります。
「毎日」の場合は、行で表示されるユーザーは日単位になり、列で表示されるリピート人数に関しても日単位になります。「毎週」「毎月」に関しても考え方は同様です。
どの単位で見るかは、該当サイトやアプリの来訪頻度などで変えてみましょう。ニュースサイトやアプリのように毎日見て欲しいサイトであれば「毎日」が有効ですし、週1回や月1回程度で訪れるサイト(例:電気料金の確認)などの場合は「毎週」や「毎月」でも良いでしょう。
週に関しては曜日は指定できず、日曜日~土曜日となります。同様に「毎日」は0時~24時、「毎月」は月初~月末までとなります。
計算
リピートしたユーザーの集計方法を変えることができます。デフォルトでは「標準」が選ばれています。他にも「連続」と「累計」が存在します。
以下のようなユーザーの動きがあったとしましょう。
0週目に来て、その後に週1,週3で再訪問してリピートの定義を満たしたとします。
この時、「計算」でどの項目を選んでいるかによってアウトプットが変わります。
- 標準の場合:0週目、1週目、3週目に「1」が計測される
- 連続の場合:0週目、1週目に「1」が計測されるが、3週目は「0」が計測される。連続では、該当の週から手前のすべての週(今回の場合は0週目・1週目・2週目・3週目)で来ている場合のみカウントされます。
- 累計:0週目、1週目、2週目、3週目全てに「1」が計測される。累計では集計期間の間、1回でもリピートの条件を満たしている週があれば、他の週でもカウントされます。
標準の場合は一番下の行の「1月30日~2月5日」のユーザーは週2(18,028)より週3(18,990)の方が多いという現象が発生し得るが、連続の場合は必ず週が進むごとに減衰していきます(下画像参照)
右下に表示されている「4,464人」は1月30日~2月5日の間に初来訪し、その後週1も週2も週3もサイトに来訪したユーザーの総数になります。
内訳
表示されているレポートに対してディメンションを追加することで更に内訳をチェックできます。デバイスごとにチェックしたい、流入元ごとにチェックしたいというようなケースになります。表示出来る行数は「5」「10」「15」から選択可能です。
値
コホートレポートで利用する指標を選ぶことができます。デフォルトでは「利用ユーザー」になっていますが、ユーザー数以外の指標も利用することができます。例えば値として「コンバージョン」を選択すれば、該当条件を満たしたユーザー群のコンバージョン回数の推移を見ることができます。
他にもエンゲージメントや、トランザクション、収益なども値として、有力な候補になります。
指標のタイプ
「合計(実数の表示)」と「コホートユーザーあたり(%表記)」を選択することが可能です。後者を選ぶと、ユーザー群を100%とした上で、何%が翌日や翌週戻ってきたかを把握できます。%表記のほうが行同士の比較は行いやすいかなと思います。
セグメント
本レポートはセグメントを反映することができます。セグメントの作成方法に関しては以下ページをご確認ください。